アルコールを飲む方のための心得

アルコールが大好きな人にとって減酒、休肝日を設ける事はとても辛い事かもしれません。
連日多量に飲酒されている方は今の時点で病気に罹患していなくても肝臓が受けるダメージ以外に以下の病気になる可能性を認識した上で個人の価値観により飲まれる量をお決め下さい。
アルコールにはリラックス効果があり、赤ワインですとポリフェノールが含まれる事から抗動脈効果、適度な飲酒で血圧を下げる、善玉コレステロール(HDL-c)を上げるなどいい面も挙げられます。
しかし一方で、過度な飲酒によりメタボ、肝機能障害、糖尿病、高血圧、高尿酸血症の他にも発癌のリスクの増加(肝臓がんだけでなく咽頭がん、食道がん、大腸がん、乳がん、膵がんのリスクの一つです)アルコール性の鬱、不眠症、痴呆、骨粗しょう症などなどアルコールが原因だと気が付いてからあわてて飲酒を止めたのではもう元に戻らない障害も沢山あります。
やめられればまだ良いのですが、依存の問題もあります。
いつでも禁酒できると思っている方でも実際にやってみて下さい。
夜になるとそわそわしてきたり、アルコールを飲まないと寝付けなかったり、朝から飲酒したくなっていたり依存症の域に入ってきている可能性を常に考えながら時々本当に自分の意志のみで禁酒ができるかどうか試してみる事も大切です。
適切なアルコール量は個人差もあり難しいのですが、私が今まで目にした適正アルコール量基準の1番甘めのもので、男性の場合はアルコール量40g(ビール中瓶2本=ワイングラス4杯=日本酒2合)、女性では20g(ビール中瓶1本=ワイングラス2杯=日本酒1合)でした。
連日飲酒で1日あたり60gのアルコール量を超えると死亡率を高める事になると言われています。
末永く楽しくアルコールを楽しんでいくために週に一度の休肝日を設定しましょう。

岩田 晶子