子宮頸癌(けいがん) 予防ワクチン サーバリックス

サーバリックスが日本でも昨年10月に承認され、12月より一般の医療機関で接種することができるようになりました。
当クリニックにも接種を希望される方が来院されるようになりましたが、まだまだ啓蒙活動は充分とは言えません。
ワクチンで癌が予防出来るという事は本当に画期的な事です。
特に子宮頸がんは若い女性の癌死亡率の第1位で近年増加傾向です。
たとえ命は落とさずとも罹患後に子宮の摘出を余儀なくされ出産の可能性が断たれてしまうという悲しい結末を避けられるものならば是非予防して欲しいと思います。
半年間で3回ワクチンを接種する必要があります。
ワクチン接種完了後、何年間ワクチンの効果が持続するのかまだ明らかではありません(現在の所8年間の予防効果が確認されており、理論的には更に長期間の予防効果が予測されている)が、子宮頸がんの予防効果については海外ですでに高く評価されています。
ヒトパピローマウイルス(HPV)はほとんどの女性が生涯に1回は感染するといわれているほど、日常的なウイルスでHPVに感染しても通常ウイルスはすぐに排除され、子宮に留まっているのは短期間に過ぎません。
まれにHPVが子宮上皮にもぐりこみ、長期間にわたって正常細胞に攻撃し続け、最終的にはがん細胞に変化し生体を攻撃するようになってしまう事がありこれを予防してくれるのが、サーバリックスです。
HPVの自然感染では免疫ができず、再感染が繰り返されるため、何回目かの感染で持続感染に移行する危険があります。
したがって、すでに感染した女性でも新しい感染を防ぐことにより、子宮頸がんの発病のリスクを減らすことが期待されます。

ワクチンについて詳しくはサーバリックスホームページをご覧下さい 

岩田 晶子