尿漏れや頻尿の悩みで病院を受診される患者様は少ないのですが、雑談の中で『今1番生活で困っている事』としてポロリと尿漏れについて話される患者様は男女問わず少なくありません。
年のせいだからしょうがない・治療法がないのではないか•病気ではないだろうから今まで医療機関を受診しようとは思わなかった等の理由から尿漏れ、頻尿を我慢されているのです。
これらの悩みは女性の方が圧倒的に多く、原因は妊娠、出産による骨盤底筋のダメージ・更年期以降のエストロゲンの低下・肥満などです。
男性では前立腺肥大に起因する頻尿が多いです。
膀胱の容量は約300cc、通常200ccの尿が膀胱に溜まると尿意を感じます。
一般的に一日の平均的な排尿回数は昼間4〜6回、夜間0〜2回で、この回数が一日10回以上(昼間8回以上、夜間2回以上)となると頻尿です。
自分でできる予防法や治療として骨盤底筋運動・膀胱訓練法(膀胱炎がないことが前提ですが、1日に何度か尿意を我慢して膀胱内の尿を200cc以上貯めて膀胱に蓄尿容量を教え込むのです!)があります。
お薬では「抗コリン薬」「α1受容体遮断薬」「漢方薬、植物製剤」など原因や重症度にあわせて治療可能です。
1年ほど前に前立腺肥大を縮小させる新薬も発売されており治療効果を挙げています。
症状が軽ければ悪くならないようにご自身で訓練、そして生活に支障を来しているようであれば医療機関を受診しては如何でしょうか。
参考:排尿トラブル改善.COM
岩田晶子