内科外来

担当医師:岩田晶子

ご案内

感冒・インフルエンザ・肺炎・下痢・腹痛等の急性期疾患及び高血圧、糖尿病、高脂血症、腎機能障害、甲状腺疾患、睡眠時無呼吸症候群等の慢性疾患を扱っております。

生活習慣病

健康診断や人間ドックで以下に示すような指摘を受けたことがある方は是非お越しください。肥満・ダイエットの実践をサポートします。

  • 1.血圧が少し高めであるが治療が必要なのか気になる
  • 2.血糖値が高めで、親族に糖尿病の人がいて心配である
  • 3.悪玉コレステロールが高めで善玉コレステロールが低い
  • 4.血尿や蛋白尿が出ていると指摘されたことがある
  • 5.BMI値24以上である

未病の状態であるがこのままだと数年後には何らかの病気になるという方、早期医療の介入は本人の健康寿命の延長をもたらし結果的には薬物治療を最小限に留めることになると考えます。

高血圧

高血圧症は、持続的に血圧が上昇する病態で、その結果心臓、眼底、脳、大動脈、腎臓など種々の循環器臓器に障害を起こします。
特に脳卒中の罹患率、死亡率は血圧と強い相関があり血圧のコントロールは重要です。
高血圧の90%は、遺伝性である本態性高血圧です。それ以外には腎血管性・内分泌疾患など原因が明らかなものを二次性高血圧としています。
両者を分ける理由として、二次性であればその原因を軽減あるいは取り除くことで高血圧が改善するからです。
遺伝性の高血圧症は生活習慣の改善(塩分制限・適度な運動・体重コントロール・睡眠の質)により血圧を正常化に導ける可能性があります。
まずは高血圧に影響している因子は何かを一緒に検討してその改善に向けてできる事を生活に取り入れて頂きます。
起床時の血圧平均が140/90mmHg以上であった場合には薬物治療も考慮しますが、単に血圧の数値だけではなく危険因子・合併症や既往歴などにより治療開始のタイミングは異なります。

脂質代謝異常

悪玉コレステロール値が高い、中性脂肪値が高い、善玉コレステロール値が低い状態を脂質異常症といいます。
脂質異常症は、それだけでは特に症状はありませんが、体中の血管の中で、静かに動脈硬化と呼ばれる変化が起こります。
動脈硬化が進行すると全身の動脈が硬くなり、次第に血管の内側が狭くなって血液が通りにくくなります。
心臓の血管が詰まった場合には急性心筋梗塞、脳の血管が詰まったときは脳梗塞になり、生命を脅かします。
男性では肥満・運動不足・喫煙・アルコール過多が危険因子で女性は加えて閉経後のコレステロールの変化に注意が必要です。
治療開始はガイドラインに従いLDL-Cが180mg/dL以上を持続する場合には薬物療法を考慮しますが個々のリスクによって目標値は異なります。

糖尿病

血糖は様々なホルモンの働きによって常に一定範囲内に調節されていますが、様々な理由によってこの調節機構が破綻すると血液中の糖分が異常に増加し糖尿病になります。
糖尿病には1型と2型があり1型糖尿病では膵臓のβ細胞が破壊されることで、血糖値を調節するホルモンの一つであるインスリンが枯渇し糖尿病へと至ります。
2型糖尿病では、遺伝素因と生活習慣(肥満・運動不足)を原因として発症します。
糖尿病は発症しても無症状のことが多く気付いた時には合併症がかなり進行していることがあります。
1年に最低1回は健康診断を受け早期に糖尿病の危険を察知する事が大切です。
2型糖尿病は早期に生活習慣を改善することで誰でも確実にコントロールできます。
糖尿病が進行すると眼、腎臓、神経が侵されそれにより失明、人工透析導入、足壊疽という結末を迎えることもあります。
糖尿病は日本人の死因の約1/4を占める心疾患や脳血管疾患の極めて重要な危険因子です。
単に血糖値をコントロールするというだけでなく、これら合併症の出現、進展をいかに防ぐかが糖尿病治療の目的です。
目や腎臓、神経、心臓(心筋梗塞、狭心症)、脳(脳梗塞)等、全身の血管合併症を未然に防ぐことを最終目標とします。
治療の基本は糖質制限食の徹底と運動ですが、それらを頭で理解しても実際の生活にどのように取り入れ変えていくかが課題です。
個々人のライフスタイルに併せて実践し易い方法をご提案させて頂き、長く継続できるようにサポート致します。

腎機能障害・高尿酸血症

腎機能障害の原因としては、糖尿病、慢性腎炎、高血圧などが代表的ですが、高齢化にともない加齢が原因の一つである腎硬化症が増えています。
腎機能がやや低下した状態に鎮痛剤等の薬物や感染症・脱水・検査に使用される造影剤などの因子が加わった際、急激に腎機能が低下する事があり透析治療に至ることもあります。
血液検査でCr(クレアチニン)のわずかな変化や蛋白尿の検出などを放置する事なく経過観察が大切です。
高尿酸血症が引き起こす病気は,尿酸の結晶が関節に沈着して起こるも痛風ばかりではありません。
高尿酸血症の方は,糖尿病・脂質異常症・高血圧・肥満などのメタボリックシンドロームを合併している事が多く、高尿酸血症と末期腎不全の発症率の相関性も高い事が知られています。
痛風の既往がなくとも尿酸値9.0mg/dl以上の方には加療を勧めています。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

SASとは「睡眠時に無呼吸を繰り返す病態の総称」です。
患者数は約240万人、日本人の2~4%が罹患しているといわれています。
高血圧や糖尿病などの生活習慣病を患っている方では、さらに高い確率でSASが合併していることが分かっています。
特に、薬が効かない高血圧症(薬剤抵抗性高血圧症)の約80%にSASが合併しています。
SASの原因として肥満・鼻疾患・顎の小ささ等の形態的原因と機能的な原因があります。
症状は日中の眠気、いびき、起床時の頭痛です。SASを放置する事は脳卒中、心疾患の罹患率を上昇させます。
簡易検査は自宅で検査可能ですので疑いがあれば積極的に検査をお勧め致します。